テクノロジー

openclose

Q&A

モーションタイトの機械的性質について教えてください。
引張強さ・硬さ・保証荷重応力において、JISで定められた機械的性質の基準を満たしています。モーションタイトは、そのうえで緩み防止機能などの付加価値を付けた高性能ボルトです。
モーションタイトの製造可能な範囲と使用上の注意を教えてください。
現在、M2(ピッチ0.4)~M16(ピッチ2.0)までのねじ(ボルト)が製造可能範囲となっています。頭部形状は、さまざまな形状に対応していますが、種類が多いため、在庫販売を行っているのは六角穴付きボルト(鉄及びステンレス)のみとなっています。それ以外のボルトは受注生産となるため、生産ロットや価格は弊社までお問い合わせください。また、ねじだけの加工もお受けしていますので、こちらもお問い合わせください。
推奨締め付けトルクは標準品と同等か少し高め(1.0~1.2倍程度)となっています。平座金の使用は問題ありませんが、ばね座金との組み合わせはNGです。締結する相手材料が柔らかい場合は、ねじ山の形状を変更することができますので、ご相談ください。
モーションタイトの最大の特徴はなんですか。
ボルト側に緩み止めの構造を加え、かつ標準品と同じ作業性を実現したことです。これまでは、プリベリングトルク型の緩み止めナットやダブルナットを使用して緩みを抑える、といったナット側による緩み止めが一般的でしたが、モーションタイトはナットが使用できない場所での緩み止めを可能にし、さらにトルク管理までも可能にした、ということが最大の特徴です。これにより、すべてのおねじ部品が緩み止めの対象となり、自動車や家電の組み立てラインなど、トルク管理による締め付けを行っている工場でも安心して使用して頂くことができるようになりました。
モーションタイトが、緩み止めの仕組みにおいて、他の製品と大きく違う点を教えてください。
一般にボルト・ナット締結体は、おねじとめねじの接触面の交番するせん断応力が大きくなるほど緩みやすくなります。そのため、これまでは摩擦抵抗を大きくすることで交番せん断応力を抑え込もうとする方法が一般的でした。たとえば、より高強度のボルトで大きな軸力を加えたり、ナット側でプリベリングトルクを加え、摩擦抵抗を増大させるという方法です。モーションタイトは、ねじ山のバネ反力が、交番するせん断応力を打ち消す作用があるため、緩みの原因となるボルト軸のねじれが少なくなり、緩みにくくなります。他の製品のように、摩擦力の増大により緩みを抑え込むというよりは、ねじ山の弾性変形がもたらすバネ反力、さらには振動や衝撃を吸収する性質を利用して緩みを抑え込んでいるのです。

ページトップ